塩谷哲トリオ(名古屋ブルーノート・1st)

塩谷哲トリオ(Nagoya Blue Note、2008/8/9土)に行ってきました。

トリオはソルトさんの演奏形態のうちで私が最も好きなものです。
今回は新アルバムがリリースされた訳ではありませんが、名古屋と東京でブルーノートツアーを組んでくれました。

トリオ名義のアルバムは過去3枚(現トリオでは1枚)出ています。
どの曲をどんな風に演奏してもらえるのか、興味とワクワク感いっぱいで見てきました。

●アーティスト:塩谷哲(pf)、山木秀夫(d)、井上陽介(b)

●ソングリスト
1.Do You Still Care?
2.Flying Shoes
3.Shadow of Light
4.いっそセレナーデ
5.Ladies in Mercedes
アンコール
6.Heat of Mind

・Do You Still Care?

ソルトさんのソロピアノで始まって、やがて「Do You Still Care?」に。
この曲、今のトリオで聴いてみたかった曲です。

元々好きな曲で、
・前トリオ
・前トリオ+小曽根真(大阪ブルーノート飛び入り)
  私はこれを二人が連弾する背中のすぐそばで聴いて、大感動しました。思い出のテイクです
・デュオ
  これも小曽根さんのメロディを受けてのソルトさんの2回目のメロディが、またいいんです
・ソロ
  ソロもソロで、そのときどきの自由さが感じられます

と数々聴いてきたので、このトリオではどうなるのか楽しみでした。

前トリオではまっすぐで誠実・ストレートに来る!というイメージでしたが、今回は「大人になったな」という印象を持ちました。

序盤は山木さんのシンバルが印象的で、ベースが弾くメロディの美しさとミックスされて重厚な雰囲気に包まれました。
ピアノにも艶があって、装飾音も多く。
2回目のメロディに入るときのソルトさんしか出せない優しい音。ゾクッときました。
私、好きなんです、ここ。

ゆったりとスロー気味に流れて、ピアノが跳ねて展開していきました。
ここでも効いてるベースの音。
ピアノはだんだん熱くなって、高音がきざまれます。

そしてベースのソロ。
上へ下へと忙しい左手。
陽介さんのソロです。
ちょっとニヤッとした陽介さん。
切ない音色、それでいて超絶技巧。
ソルトさんから「フォー!」という声がもれました。

ドラムがきっかけで最終パートへ。
本当に音が厚いです。
印象的なドラムがあって、ピアノとベースでフェイドアウト。
終わるのを惜しむように、長く長く続きました。

・Flying Shoes

これまた好きな曲です。
ライブで聴くと特にワクワクしてきて心が躍ります。
ソルトさんの名曲の一つです。

軽やかなピアノに山木さんのドラムが鳴っています。
サビに差し掛かって、ん~、やっぱりいい曲。
数年前、この曲をトリオのライブで聴いてとても盛り上がったことが蘇ってきました。

私はサビが終わって次のパートに移るときの初めのピアノが入るところがものすごく好きなのです。
ライブで体感して、もう、鳥肌がサササーッと立ってしまいました。
そのときそのときで変わるのですけど、このときは音が細かく刻まれてソルトさんだなあ~と思えるバージョン。
これが聴けただけでも、今日来てよかった!と思いました。

曲は展開していき、ピアノとドラムでテンションが上がっていきます。
その状況が好きすぎて、なんか、ちょっとウルッときてしまいました。

上がって上がって上がったところで、ベースのソロへドーンと移ります。
またメロディアスなんですよね、陽介さんのソロ。
指の動き。顔の豊かな表情。
ソルトさんらしいピアノのサポートも効いています。

さあ最終パート。
3人の音が強くなって大きくなって最高潮へ。
ピアノの高音が響きます。ここでまたウルッときました。
ドラムもベースもえらいことになっています。

そして3人が目くばせして、ジャーンと終了。
客席からは大拍手。
始めからこんなに盛り上がっていいのでしょうか?(笑)

・MC
(後日に書きます)

・Shadow of Light

アルバム「PIANIZMIX」からの懐かしい曲。
私はSALT BANDでしか聴いたことがありません。(おそらく)
この曲からは私は大儀見元さんのカホンのリズムがいつも連想されます。
今日聴けるとは思っていませんでした。

ベースとドラムが響きます。
そこにピアノのメロディ。
ちょっと切なくて、やっぱりいい曲です。
最初のメロディに戻る前の、細かく早く刻まれたドラムがとても印象的。

曲は展開部に入り、ピアノには情感がこもります。
次第に熱を帯びてきました。
弾き上げている、というイメージ。
また細かく早く刻まれたドラムがあって、メロディへ。

ベースとドラムが作るメロウな空気に包まれて、だんだん盛り上がって聴かせるピアノ。
やがて全体的に徐々に小さくなって、フェイドアウト。

・いっそセレナーデ

続いてベースの完全ソロで始まりました。
ゆったりとした旋律、歌ってるようなベース、まだ何の曲かわかりません。
何か民謡っぽいものも感じたのは私だけかも。違うかも。

1分以上あったでしょうか。
ベースのみで1曲聴かせてもらった感覚。
ブレスがあって、次にベースが弾き始めたのは「いっそセレナーデ」のメロディでした。

静まったホールに響き渡るベースの切ない音色。
ピアノが静かに絡んできます。

そして2度目のメロディはピアノ。
このアレンジ、ニクイです。
こういうのに私、弱いです。
切ないピアノ、山木さんのブラシも効いています。

もう一度ベースのソロ。
とつとつと音を出すベース。
表現豊かな楽器だなあとしみじみ思いました。

それを受けてのピアノはちょっと力強く。
サビのフレーズは強めです。
でも、最後の「セレナーデ♪」という部分の音は、ソルトさん特有の優しさに包まれていました。
あらためて、なんでこんなに弾けるのでしょう?

終わりに向けてピアノのソロが続きます。
気がつくと、ベースは「Do You Still Care?」のフレーズでサポートしています。
何の違和感もなく、ピッタリはまっています。
意外な共通点を感じながら、フェイドアウト。

・MC
(後日に書きます)

・Ladies in Mercedes

のっけから3人が遊んでいます。
ソルトさんは声を出して笑ったりして、楽しそう。
軽快に軽く進む、メロディアスなピアノ。
やがてくるくる回りだしたピアノ、ドラムも回っています。
回りながらエネルギーを貯め込んで貯め込んで、一気にドーンと発散して次の展開に移る、というのが私の持つこの曲のイメージです。
(独りよがりですみません)

ベースのソロはゆっくり気味です。
やっぱり歌ってます、陽介さんのベース。
ベースとピアノの小さなかけ合い。
二人とも遊んでます。笑ってます。
陽介さんはベースを手で叩きだしました。

今度はドラムがベースに反応。
この二人はホントにどうしようもありません(笑)
かけ合いがだんだん小さくなって、だんだん微かになって、しまいには音が止まってしまいました!
ステージも客席も笑い。
陽介さんが気を取り直して再開。
陽介さんは山木さんに左手でツッコミをしてました。
(漫才でツッコミが手の甲でボケの肩を軽く叩くような、あの仕草です)
そんなベーシストを見たのは初めてでした(笑)

そんなこともありましたが、最後はピアノもドラムもベースもくるくる回って盛り上がって、ドンと急に終わってTHE END。
笑顔で汗だくの三人がステージを去っても、拍手は止みませんでした。

アンコール

・MC
(後日に書きます)

・Heat of Mind

アンコール候補が数曲あったようで、ソルトさんが「では、Heat of Mind」と言った後に山木さんと陽介さんは慌てて譜面をめくっていました(笑)
本当に慌てたのか、笑いを取るためだったのかは不明です。

これもこのトリオで聴いてみたかった曲です。
情熱がだんだんとほとばしってくるこの曲、ソロでも聴きごたえがあります。
トリオだと最初から音の厚みが感じられて、ドラマチック度が増します。

展開部でじわじわ盛り上がってきます。
ピアノがせり上がってくる感じ。
情熱的です。
ドラムもベースも熱くなってきます。

盛り上がったものがドーンと落ちてベースのソロ。
陽介さん、やっぱりベースを通して歌ってます。

また3人でエンジンを噴かしつつ、今度はドラムが暴れだしました。
こちらも歌ってるような流れるドラム。
山木さんの真骨頂。

そして終盤にかけてのピアノです。
盛り上がらないわけがありません。
ソルトさんは髪を振り乱して弾きまくりの状態。
高音でガンガン来る音が印象的。
3人が3人とも、すごいことになっています。

最後もドーンと落ちて、その余韻。
ベースが「ボーン」と鳴り、ピアノが応えるように「ピーン」と鳴ったり「ポロン」と鳴ったり。

熱演が終わって3人がステージでハイタッチ&一礼。
拍手はなかなか止みませんでした。

 ◇ ◇ ◇

やっぱりこのトリオは私の中で一番だ!そう実感したライブでした。
ほぼ1年ぶりというブランクを全く感じさせず(メナード青山がいい練習になったのかもしれませんが?)1曲目からコンビネーションばっちり。
歌っているとしか思えない陽介さんのお茶目な?ベース、しっかり支えつつ存在感いっぱいの山木さんのドラム、そして2人に乗せられたり乗せたりして楽しそうに自分の音を弾くソルトさん。

今回はオリジナルの新曲はなかったのですが、選曲も素晴らしく、充分お腹いっぱいになるステージでした。

この先どう進化していくのか、楽しみでなりません。

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